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トレイルズ/ロバート・ムーア

  • 執筆者の写真: 副塾長
    副塾長
  • 3月18日
  • 読了時間: 3分

知恵という概念は定義しづらい。だが「時間による試練に耐えた、生き方の選択方法」とすればどうだろう。時間という要素は欠かせない。数千年にわたって、世界各地のさまざまな文化で、知恵は年老いた人々と古い本にあると考えられてきたことには正当な理由がある。また、さまざまな文化に見られる人間の知恵の特徴(忍耐、平静さ、先見性、思いやり、衝動のコントロール、不確実さに耐えること)が、子どもには欠けた性質であることは偶然ではない。知恵は経験から生まれる順化した知性であり、信念を現実で慎重にテストすることで育まれるものだ。人は問題の解決に成功することもあれば、失敗し、やり方を修正することもある。人は時間をかけて学び、適応し、成長していく。つまり知恵は進化する判断力なのだ。

(中略)よく見れば、木や海藻、山や川、惑星や恒星にも、それぞれの知恵がある。


ーーートレイルズ、p360、ロバート・ムーア


道について動物の目線や哲学的な目線などあらゆる角度から考察するという珍しい本ですが、山道(トレイル)も多くの人が歩くことによって形成されていきます。

歩いてみると、なるべく疲れないように九十九折り(つづらおり)になっていたり、尾根を綺麗に続いていたり、急登を巻いていたり、などどんな道なんだろうと考えて歩くと先人の知恵やその山の性格が見えてきて五感が冴えわたります。

長年多くの登山者に歩き続けられると、道がえぐれすぎて、また別の登山道ができたり、

元々沢だったところが枯れて道になったんだな、など本当に道にも知恵があるように感じられるものです。


上記の言葉はつまり、とても簡単に言ってしまえば、

「経験によって知恵がつく」

ということです。

最近は塾生でトランプをしたことがなく、1~13(JQK)まで52枚あることを知らなったり、ヤジロベーを知らなかったり、道路の脇の「脇」がどこのことかピンともこなかったり、などなどよくよく突き詰めて考えると経験が不足しているように感じる場面に何度も直面します。

なんでも経験が大事なので、萩塾では学習の一環としてトランプの色んなゲームをしたり、カタンというボードゲーム(交渉という高度な思考の練習ができます)をすることが機をみてあります。

部活や習い事、スマホ(ゲームやSNS)一辺倒になってしまっている塾生を多く見受けられるので、もっと色々な経験をさせてあげる機会をつくるだけで、長い目でみたらそれがゆくゆくの勉強のときのつまづきを除外する要素になるように感じています。

(クレープのお疲れさま会など、協同して料理をすることもその目的が大きいです)


これからも、もっと好奇心を呼び起こして、色んな経験をさせてあげられるよう試みを増やしていきます。

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